童話集『注文の多い料理店』広告チラシ

イーハトーブ宣言

イーハトヴは一つの地名である。強て、その地点を求むるならばそれは、……
実にこれは著者の心象中に、この様な情景をもって実在した
ドリームランドとしての日本岩手県である。

 宮沢賢治は、童話集『注文の多い料理店』の出版にあたって制作した広告チラシでこのように宣言しました。イーハトーブは賢治の心の中ではドリームランドとしての岩手県でした。
 また、この童話集の序文には

ほんたうに、かしはばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかったり、十一月の山の風のなかに、ふるへながら立つたりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。ほんたうにもう、どうしてもこんなことがあるやうでしかたないといふことを、わたくしはそのとほり書いたまでです。

 とも記しています。
 さあ、賢治がお話をもらったり、心象スケッチとして描いたイーハトーブ岩手の森や川、山の風のなかを歩いてみませんか。このページでは賢治作品の舞台とおもわれる個所や、賢治が実際に生活していたゆかりの地をご案内いたします。